カテゴリー「雇用」の記事

空洞化進む

私どもの周辺でも大企業の撤退、海外移転が相次ぎ、地方経済にとって大きな打撃となっています。この現象は派遣切りが社会問題化し、いわゆる社会的弱者を救済すべしといったステロタイプな報道が過熱したのもあって、ともすれば本質を見失いがちになりますが、一時期の人材ビジネスの成長が支えていた国内経済が再び空洞化していくことを意味します。

むろん私はこの格差社会を是とするものではなく、一定の均衡のうえに社会というものは成り立つと考えますが、企業が安定的に活動を続ける際にも雇用のバランスは重要な課題であると思います。仮に人材ビジネスがこうもあっけなく破綻していなかったとしても、経済の空洞化は不可避であったかもしれませんが、追い討ちをかけたのは紛れもない事実であると思われます。

今や有効求人倍率が0.5倍といった超低水準に至り、国内で安定した仕事に就くのは相当に困難です。最低時給1,000円に関する議論もこれから熱を帯びてくるものと予想されますが、雇用と生産性の均衡、内外格差など広く検討したうえで、企業の存続をはかりながら冷静に着地点を見出してほしいものです。

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現実路線の雇用改革

「現実路線」(?)の民主党が政権を獲得したことで、雇用を含めた身近な課題にメスが入っていくことと思われます。最低時給1,000円については以前に批判的な記事を掲載したので、重複は避けますが、ワークシェアリングが雇用のキーワードになりつつある現状に危惧を感じます。

1,000円時給もワークシェアリングも根は同じところにありますが、個の能力・実績に対して決定されるべき賃金や雇用の更新が、業務量によって調整されるのではモチベーションに差し障りがあるように思えてなりません。また、どのように働くかという問題は個人が選択すべきであって、社会的制約のもと働き方が決定されることは強制労働に近いようにも思われます。

非正規雇用をどうするかは重要な課題であると思いますが、終身雇用が失われたこの社会に於いて雇用の問題はより一層センシティブな課題となりつつあります。現実路線と言って近視眼的な改革に至らないことを切に願います。

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最低賃金1,000円???

民主党が政権奪取することがいよいよ現実的になり、高速道路はじめ各論についてさまざまな視点で細かく論じられるようになってきました。そのなかで同党が掲げてきた最低賃金1,000円/時についても取り沙汰されています。非正規雇用の救済の意味合いが強い施策と思われますが、もし法制化されれば人員削減がさらに進み、余計に雇用機会を奪うことになるのではないかと私は思います。

また、時給1,000円も支払えない企業は市場から撤退すべきだといった暴論(と私は思う)まで盛んな有様で、全体に雇用の問題をリストラにすべて覆い被せ、企業責任に一括しようという浅い論議に終始している印象があります。

企業は人、モノ、カネ。殊にすべての始まりは人です。好んで人を減らしている企業もなく、健全経営のための人件費率は徹底して管理されなければ企業はたちまち倒産の危機に直面することになります。

最低賃金が1,000円に引き上げられて、雇用を維持しつつ健全経営を実現できる企業がどれだけあるのか疑問です。それが可能ならば現在リストラもないでしょうし。

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研修生無料?

某大手情報会社から事務要員の研修生受け入れに関する打診がありました。

これはPCの訓練を行っている研修生を1ヶ月間企業等でお預かりし、実務の経験をさせるもので、その間の人件費などは一切負担の必要はないという制度です。
以前、ある会社で人事を担当していた際、受け入れをしたご縁でお声がけを頂いた次第です。現在は事務要員の受け入れ体制ができていないこと、その後の雇用の予定もないことから、丁重にお断りしましたが、1ヶ月の試雇期間のなかで双方折り合えば採用に動いても良いというオプションもあって、私たちにもメリットのあるシステムです。

通常、採用時の面接という限られた時間、限られた質疑応答のなかで人間性を見なければなりませんが、その人の本質などはそう容易くつかめるものではありません。

一年後にまたそのような機会があって、採用の余裕もあれば。よき出会いにはいつも期待したいと思います。

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人材派遣

新規事業で人材確保の必要が生じ、求人市場の動向などを知りたくて、某人材派遣会社の所長・O氏を訪ねました。

O氏はかつて私が勤めていた会社で採用担当をしていたとき応募してきた人で、当時営業課長だった私の後任にしたいと考えていたのですが、O氏も営業所長という立場があって容易に転職することが叶わず、ついにそのままになっていた人です。
その後も近況を訊ねたり、情報を頂いたり、飲みに行ったりと細々交流が続いていました。

久しぶりに連絡をしたところ実は転職が決まった由で、今は引き継ぎのため顔を出しているのだと知りました。実に顔を合わすにはきわどいタイミングでした。後任の所長さんを紹介していただき用は足りましたが、最初の出会いからずっとボタンの掛け違いのようにすれ違ってきた、しかし、なぜか際どくつながっている、不思議な縁だと思いました。

O氏の新しい職場は私の近所であることを知って、落ち着いた頃に遊びに行きますと話して別れたのですが、新天地での活躍を祈りつつ、この先にすれ違いではない良いお付き合いができたら良いと思っています。

また、お話変わって、製造業の派遣全面禁止が検討されるなど、派遣切りが社会問題化するなか、派遣業界の今後は相当に厳しくなるものと予想されますが、人材派遣が国内の製造業に活気をもたらした側面は評価されるべきだと思います。これは派遣業の是非を言っているのではなく、製造業の国内展開がまた必要ならば派遣は禁じてはいけないのではないかということです。また海外の安い人件費を求めて各工場の海外移転が続出すれば、経済の空洞化を招くのは必至です。ことに地方経済に於いては死活問題です。

何事にも表と裏とがあり、功罪の「罪」にばかりスポットを当てていては本質を見失うと思うのです。

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ES 従業員満足について

少し前になりますが「ガイアの夜明け」で、働く人の心の病についてとりあげているのをみました。人員削減のなかで生産性の向上にも限度がある、成果主義によるプレッシャーなど要因は色々あると思います。現代人の甘さ、弱さと切り捨ててしまうのは簡単ですが、企業に於いては限られた人材を活かし、生産性を高めていくことが主要テーマであることを考えれば、その予防をも含め、看過できない現象であると思います。

数年来、ES〔Employee Satisfaction:従業員満足〕ということが盛んに言われてきました。ESはそれ以前に盛んに言われ、もちろん今も重要テーマであるCS〔Customer Satisfaction:顧客満足〕と対をなしつつ、その上位にある概念と私は理解していますが、従業員の満足がその人自身のモチベートとなり、「指示待ち」からの脱却となるという点は、さまざまな職場に関わってきた者にとって疑うべきもないことです。しかし、それを実践することの難しさは、定義や理屈を超えて私たちを悩ますのも事実です。ともすれば精神論に陥ってしまいがちな雇用の問題を、殊に低成長期の社会しか知らない若者は冷ややかな目でみているのだと思います。

流行語にもなった「名ばかり管理職」はじめ、サービス業における労基署がらみの問題が噴出した一年でもありました。大手美容室の残業代不払いにも司法のメスが入りました。「サービス業だから仕方がない」という雇用者サイドの都合(現場を知る者として心情的にはわからなくはないものの)は通用しないという方向性が明確になった一年だと思います。

就業規則の明文化はもちろんのこと、社員一人ひとりの心の状態にフォーカスし、情熱をもって仕事に取り組める、経営サイドはそれを後押しする環境をつくる。そのような企業経営が求められていると感じます。その根源を成すのは「理」でも「利」でもなく、「情」であると思います。結果として「理」が生まれ、「利」に結実するのであって。

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雇用対策法改正 年齢制限の原則禁止

来月の1日より雇用対策法が改正になります。今回の改正により求人募集の年齢制限が原則禁止となります。今までは「できるだけ制限しない」という努力目標(こういうあいまいさもお役所的ですね)であったのが、今後は義務となります。

理由は「高年齢フリーター対策」の由ですが、実効性に疑いがあります。求人広告やハローワークへの届けに於いて年齢制限を禁止しても、採用については各企業の自由であり、求める人材などは初めから決まっているのです。法規制で入口を広くしたところで、出口はもともと一緒なのですから、求職者にとって有利にはたらくことは稀でしょう。むしろお互いに無駄な選考が発生するだけではないかと思います。

そもそも、ニート、フリーターといった雇用問題は、労働にかかる教育の不備が原因しており、企業の努力によって解決されるべきものではないと私は考えます。働く意思のない者に、良い環境、良い条件を与えても、かえって甘えを増長させるだけではないかと危惧さえしています。雇用対策は法という網を絡めておしまいというものではなく、ニート、フリーターをいかに啓蒙し、育て、社会の仕組みを変えていくかという視点にたって考えられるべきものだと思うのです。

http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/02/dl/h0213-1_01.pdf

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千円札は拾うな

私は採用も担当していますが、盆休み前の需要薄のこの時季に、果たして人材はどこにいるかということを深く考える機会を得ました。
ちょうど現在求人募集をしており、面接対応がはじまったところですが、その少し前に人事コンサルティングに注力するY社に出掛ける機会がありました。Y社と書いたら匿名にならない、あのワイ社です。あなたは千円札、拾いますか?

さて、Y社へは新規事業に必要な人材獲得についてのお話を拝聴いたしたく伺ったのですが、そのお話の中で、人材は市中にいないと言われました。即戦力の人材は企業が手放さない、または引きがあって放っておかないので、市場に現れないというのです。では、人材をどこに求めるかというと、新卒市場の未経験で能力の高い層ということになります。

新卒採用は手間隙がかかるので、中小企業は特に敬遠する傾向にあると思いますが、経験者で能力の低い人を採用するすればもっと手間隙がかかります。と言えば、お心当たりの企業も多いのではないでしょうか。

戦略性のない中途採用こそがいわゆる「千円札」なのだと思います。

Y社の話は色々尽きないのですが、豪華なオフィス、プレゼンルーム、カフェをはじめ明るく快適な職場環境、プールバーなど話題性十分の環境が同社のブランドを形成し、社員ひとりひとりがそれを誇りに思い、成果で報いようと努力するという循環ができていました。Y社の表面をなぞったところで何の答えも出てきませんが、その取り組みの中から学ぶべきスピリットは大いにあると感じたので、ここに一部紹介させていただきました。

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